事例紹介
Case study
英語の学習方法
テトラcocoに通ってくる中学生に「苦手教科は何?」と尋ねると
「英語!」と答える子がたくさんいます。
その苦手意識の背景には、それぞれのお子さんの困り感があり、
それを理解することが学習の手立てを考える上でとても大切だと思っています。
子ども達の学習の様子を観察していると、以下のような困り感を持つお子さんが
多いことが分かってきました。
◆英語の困り感
①似た文字の弁別が困難
→b,d / a,u,o / t,f / m,n / I(大文字のi),l(小文字のL) 等
②文字と音の対応が1対1でない
③単語をどう読んでいいかわからない。(文字と音の関係を学ぶ時間が少ない)
④授業の説明の言葉が難しい
→主語、動詞、三人称単数のS、否定文、仮定文 等
しかし、「何に一番困っているのか」や、
それに対応した「学習の手立て」はひとり一人違います。
テトラcocoでは、以下の視点で学習の手立てを考えています。
◆つまずきポイントを明確にする
◆現状に向き合い、今できることをする
◆今できていること、好きなことに支援の手がかりを見つける
では、テトラcocoで行っている具体的な手立てをいくつかご紹介させて頂きます。
①字体の工夫、行間の工夫
・子どもが見やすい字体を選ぶことで、学びやすくする。
「Sassoon」は、b,d / a,o,u / t,f / I,l / など見間違えやすい字体でも、
弁別しやすいように工夫されている。
②文字と音の関係を子どもの分かりやすい形で教える
・フォニックスを取り入れる。
・音と文字を紐付けする。
・文字や単語の形を特徴づけて読みにつなげる。
ジョリーフォニックスの教材。
アルファベットに文字の形や音が連想できるような絵やアクションがついている。
③音声教材、画像教材の利用
・ipadアプリ、電子辞書、デジタル教科書
東京書籍が提供している単語帳アプリ「anki pocket」
教科書「ニューホライズン」に完全準拠。無料で使える。
iPadアプリ「Bitsboard」いろいろな学習教材が自由に作成できる。
左:単語帳に絵を入れて意味を覚えやすくするなど、子どもの「得意」合せた教材例。
右:英語の並び替え問題。即時フィードバックで答えが分かる工夫をいれた教材例。
英語の書きが苦手なお子さんにも学習しやすい工夫が盛り込まれている。
④平易な言葉で、パターン化、図示化して説明する
「三人称単数のS」を人称代名詞の表の中に色掛けすることで分かりやすくした事例
⑤興味の持てる内容や体験した内容を例文にして説明する
以上のように、子どもそれぞれの困り感に合せた教材を工夫することで、
学びやすくなることがあります。
先ずは、子ども達の学習の様子をよく観察し、子どもの声に耳を傾け、
一緒に作戦会議をしてみて下さい。
きっとその子にあった学習の工夫が見えてくるはずです。